2017/06/03

芸人式新聞の読み方

芸人式新聞の読み方
芸人式新聞の読み方
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プチ鹿島
幻冬舎 (2017-03-09)
売り上げランキング: 2,748
kindle版
■プチ鹿島
本日のkindle日替わりセールで上がってきて、著者の事は寡聞にして存じ上げないのだが「新聞の読み方」でエンタメというのは面白そうだな~と気軽に購入。
新聞によっていろんなカラーがあって、それぞれ自分に合う新聞を取ればいいわけだが、報道の方とか、新聞好きの方とか、いろんな理由で複数紙を購読して読み比べたりしているひとがいる。著者もそんなひとりで、なんと朝刊全紙を取っている(紙媒体と電子媒体あわせて)というのだから凄い。
個人でそこまでしなくとも、図書館で読み比べとか、もっと手軽に、テレビの朝の番組とかで新聞拾い読み紹介みたいなコーナーは各局あるしね。
そして何より、本書でも言われているが、ネット時代となり、検索サイトのトップに各紙からの見出しが混ぜこぜでどんどん上げられている。

あと、本書で思わぬ副産物というか……。新聞社による違いをエンタメした内容を楽しみに買ったら、それはもちろんあったのだが、具体的に最近起こったSM○P解散騒動の各紙報道を追う記事であらためてまとめて内容を確認できたり、オバマ大統領が来日したときのお寿司に関する内容にけっこう踏み込んでてそれが面白かったりと、全然社会派じゃなくてミーハーなノリで楽しめちゃったりして、いろいろサービスあっていいなあ。

一番面白かったのは安倍首相と「ゲンダイ師匠」(日刊ゲンダイを擬人化した表現)の相思相愛(?)なやりとりや、『ゲンダイ用語の基礎知識』だ。思わず声を上げて笑ってしまった箇所が何回か……(家で読んでいたので心置きなく笑えてよかった)。

読む前に、「このひと、どういう立ち位置の人なんだろー」とは思ったけど、まあ、読めばわかるだろうと思って読んだけど、んー、まあ、がんばって中立的であろうとはしてるんだと思うけど、どうかしらね、自民党とか安倍政治とかに大賛成ではなさそうな? こんだけ安倍政治おちょくってて民進党とか野党に関する記述がほぼ無いっていうのはどうしてなのかなー。

森元首相が何故オリンピックであんなに権力持ってる位置にいるのか、とか改めて「へー」っていうのもあったな。やっぱ森元首相好きになれんわー。でも半径十メートルのひとにはすごく好かれるタイプらしい……そういうひとがいる、っていうのはわかるけど……。
「安倍マリオ」が何故誕生したのかとかの「憶測」なんかも踏み込んだりしてる。
ナニゴトも、いろいろ思惑があるんだねー。

他にもなんとなく流してしまっている時事問題とかにわかりやすく説明してくれているのがあった。「時事問題をわかりやすく」っていうと池上先生とかですけど、まああそこまで広く丁寧にではなくて、もっとピンポイントで、著者さんのアンテナにひっかかって、なおかつ「エンタメ」になりやすいのをピックアップして書いてくれてある感じかな? 

「オカタイ」新聞が「実はそうでもない?」って感じで興味をもつ良いきっかけになるような、楽しい本だと思う。

目次
はじめに
第1章 新聞はミステリー小説だ
◆「オバマすし報道」に見る読み比べの醍醐味

第2章 朝刊紙はキャラごとのベタを楽しめ
◆各紙には「芸風」の偏りがあって当たり前
◆朝刊紙各紙の「キャラ」を独断で解説する
◆同じできごとの「見出し」「扱いの大きさ」を比べよう
◆世論調査は、質問の言い回しを比べよう

第3章 朝刊スポーツ紙は「芸能界の言い分」を読める
◆スポーツ紙はある立場からの「公式見解」が載る場所
◆スポーツ紙各紙の「キャラ」を独断で解説する
◆「誰からの情報か「誰が得をするのか」を考えよう

第4章 夕刊紙・タブロイド紙は「匂わせた行間」を読め
◆玉石混淆のなかに真実の宝が眠っている
◆『東京スポーツ』の強みは〝匂わせ芸"
◆野球賭博報道に〝匂わせ芸"の真骨頂を見た
◆辛口おじさん『日刊ゲンダイ』は永遠の学生運動

第5章 新聞は下世話な目線で楽しもう
◆難しいニュースも〝下世話な目線"に落とし込む
◆アンチを楽しむためにはまず大元のベタを知れ

第6章 ネットの「正論」と「美談」から新聞を守れ
◆政権のメディア・コントロールに屈するな
◆紙とネットの温度差が悲劇を招いている
◆スポーツ新聞の大仰芸とポリティカル・コレクトネスの予期せぬ出会い
◆「半信半疑力」を鍛えて陰謀論に流されるな
◆もっと〝意識の低い"大人でいいんじゃない?

おわりに