2017/03/28

永日小品 【再々読】

永日小品
永日小品
posted with amazlet at 17.03.28
(2012-09-27)
kindle版
■夏目漱石
硝子戸の中』を読んだらこちらも読みたくなって。こっちのほうが執筆時期は数年前。
随筆集、でも小説みたいな話もあったりして。
英国の思い出を書いたのがことごとく鬱々としているように感じるのは先入観があるからかな?
一番好きなのは「行列」。漱石絶対子どもの描き方うまいよなあ、子ども好きだよなあ。上質の短編アニメーションにしてほしい。

初出:1909年(明治42年)1月14日より3月14日大阪朝日新聞

目次】に自分の感想メモを付ける。好きな話に
元日:フロックを着ていたのは誰だろう。高浜虚子が鼓を打つ。黒い紋付で。想像しただけで雅だなあ。
蛇:子どものころの思い出か。ちょっと怪談めいて「夢十夜」に入っていてもおかしくない。
泥棒:帯泥棒というのがいたんだね。
柿:喜いちゃんと与吉の攻防。微笑ましい。
火鉢:寒くて仕事する気になれない先生の一日。
下宿:イギリス留学のときの陰気な下宿の話。
過去の匂い:「下宿」の続き。同胞下宿人Kの話。
猫の墓:「猫」が病気になったときはほったらかしだったのに死んだとたん親切になる家族。
暖かい夢:ロンドン留学時の思いなどが表れているような。
印象:小さいころの一種の人混みに惑う感覚。
人間:髪結いの御作さんの話。活写という感じ。
山鳥:貧しい青年の話。しみじみとした味わいがある。ある意味型通りだけど。
モナリサ:古道具屋で女の肖像画を買ったものの、という話
火事:火事を見に行く話。
霧:ロンドン留学中の話。
懸物:老人が大事な懸物を先立つものが無いので売る話、最後の部分が良いなあ。
紀元節:【あれが爺むさい福田先生でなくって、みんなの怖がっていた校長先生であればよかったと思わない事はない。】その気持ちは、ようく、わかる。
儲口:商売が下手なのはこのひとだけなのか、当時の日本人みんなこうだったのか。
行列:家の中で子どもたちが母親の羽織や風呂敷で仮装行列をして遊んでいる様子。非常に微笑ましい。
昔:英国留学時の名所ピトロクリの谷に行った話。
声:下宿へ来たばかりの初々しい学生が近所の親が子を呼ぶ声を聞いて母親を思う話。
金:友人・空谷子との会話。誰かなあ。
心:小鳥と戯れつつ物思う話。
変化:中村是公と2畳(2畳!)で下宿していた時代の思い出。
クレイグ先生:ロンドン留学時に師事したシェイクスピア研究者の先生の話。

前回読んだときの感想(新潮文庫『文鳥・夢十夜』に収録)はこちら