2017/02/13

私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記

私なりに絶景 ニッポンわがまま観光記
宮田珠己
廣済堂出版 (2017-02-02)
売り上げランキング: 35,746
■宮田珠己
本書は「廣済堂よみものWeb」に2015年9月から2016年8月まで掲載されたものに加筆修正した書籍である。
その連載タイトルはズバリ!
日本全国津々うりゃうりゃ〈休暇強奪編〉

つまり書籍タイトルでは何故か外されてしまったが、本書は「日本全国津々うりゃうりゃ」シリーズの第4弾なのである!
テレメンテイコ女史こと編集の川崎優子さんもお変わりなくクールにツッコミをキメておられる。

ネット連載は読む習慣がないので(読みにくいので)いまさっきこの記事を書くためにサイトを覗いたら「連載は終了しました」と書いてある。えええええ。それって第4弾分は、ってこと……じゃなくてまさか第5弾はもう無いってこと……?

いや、いいけどね! 別の形で宮田珠己の面白いエッセイが読めたらそれで。テレメンテイコ女史ともなんらかの形でまた再会できるかもだし。

「まえがき」にあるように、本書にはあんまり「役に立つ!」という情報は載っていないかもしれない。ふつうのガイドブックにあるような旅でもないし。興味ないひとには「そんなの見て何が面白いの?」ということの連続かもしれない。でもこういうちょっと王道から外れた、のほほん呑気なヘンチクリンなものがツボな方にはどんぴしゃ、何かしら心を捉えるものがある、かもしれない。

わたくし自体は宮田珠己を大兄として仰ぐファンなので、文章自体が好きだし、なんか全体的な行動パターンとか謙虚さとかが好きなので。

でもすべてが「わかる」わけではなく、例えば本書では大兄が「この石像はかわいい」と書いておられたので期待して写真を見てみたら「……うーんと?」と首を傾げた、ということがあったりなんだり。
まあでも「これを『かわいい』という視点なのかー、なるほどなあ」という発見につながっているからいーのだ。

そう、写真!
本書にはフルカラーの写真が実にたくさん惜しげも無く収録されていて、とても素晴らしい。やはり、一目瞭然なのだ。というか、読んでいて思ったけど、文章自体が写真ありきになっているから、これ例えば電子書籍化とかして「写真は割愛しました」とかなったら作品として成立しないレベル…まあ写真も2枚を除いては全部著者自身の撮影だから。
あと、宮田珠己ならではのいつものユニークな挿し絵?もちょこちょこある。

隠岐の章で、見出しに「崖を見て笑う」とあって、「笑う」というのは大笑いしてしまったとかそういうのを想定して、まあ凄いものを見たら人間笑うしかないからそういう話かと思って実際読んだら【ニヤニヤしている】とかいう笑い方だったので、一気に意味不明になってしまった。まあ、もともと大笑いするキャラじゃなさそうだし。

マニアックな視点で旅してるけど、NHKの「ブラタモリ」だって地形とか断層とか地面ばっかり(じゃないけど)見てる番組があれだけ面白いのだから、そういうファンたちは全国にたくさんいるはずだ。あ、っていうか「ブラタモリ」と宮田珠己のコラボとかあったら面白そう~無理か~そうだよね~…。しかし『見仏記』だって書籍版と映像版の両方あるんだから、我らがタマキング宮田大兄だってそういう方向でのお仕事があったって変じゃない…はず! ま、ご本人が「表に出たくない」って本書にも書かれてたくらいだから、無いだろうけど。ファンの妄想、戯言です。

目次
まえがき
隠岐
1.【常識】勤続20周年はリフレッシュ休暇の年/2.旅立ち―苦から楽へ/3.テレメンテイコ女史、崖を見て笑う 他3
津軽・男鹿
1.見応えのある霊場と、空飛ぶ車/2.鬼コを求めて三千里/3.ワンダバ五所川原
群馬・長野
1.星人&石仏VS埴輪/2.かわいくないほうがかわいいこと/3.忍者屋敷で参考になったり腹が立ったりした話 他2
京都
二条陣屋が私を呼ぶ
大阪
岩窟めぐりでパッとする人生を手に入れたのかもしれない話
四国横断
1.世界の終わりとハードボイルド・ビニール袋/2.おそるべき穴/3.純粋モノレール 他1
鹿児島
1.けけけけ仁王旅/2.ナイス放水路と、不気味で素敵な像たち/3.大隈半島には何があるのか 他1