2016/10/02

ニッポンぶらり旅 宇和島の鯛めしは生卵入りだった

ニッポンぶらり旅 宇和島の鯛めしは生卵入りだった (集英社文庫)
集英社 (2015-11-06)
売り上げランキング: 18,159
kindle版
■太田和彦
8月29日の日替わりセールで購入して、そこからぼちぼち気が向いたときに読んで、ようやく昨晩読了した。
著者が日本各地に気の向くまま訪れてその土地土地のとっておきの居酒屋を紹介する、まるでテレビ番組みたいな本。と思ったら、この方は居酒屋訪問テレビ番組の創始者みたいな方なのだそう。
本文に1回だけ出てきたけど、現役時代は資生堂の広告を作っていらしたグラフィック・デザイナーさんだった。その頃から居酒屋通いは始まっていて、それが高じて本を書いて……みたいなことらしい。椎名(誠)さんと映画撮ったひとかー。ほー。
1946年生まれ。
調べてみたらこのひとの著作タイトルに「居酒屋」って付くのが何冊もある。よくネタがつきないなー。
いちばん最初に書かれたのは『居酒屋大全』という本で講談社から1990年5月刊。のち、角川文庫、のち『完本・居酒屋大全』として小学館文庫。

本書は2012年3月毎日新聞社から単行本刊だから比較的最近の本なんだな。2015年4月集英社文庫版を底本とした電子書籍版。
初出は「サンデー毎日」2010年8月22日‐29日夏季合併号~2011年5月1日号。

目次を写す。たくさんあるぞ~。
でもkindleだからわかる、これ長さはkindleの統一フォームで2297しか無いんだよね。いつも比較に使う漱石『草枕』が2747だから。
章がこれだけ分かれているから続けて読まなくても大丈夫というか、中断しても気にならず、気が向くままにそぞろ読みするのにはぴったり。
観光的内容もあるけどメインは美味しいお刺身やお酒の話なので、食欲が充たされない状況で読むとツライかも!
自分も好きな肴とアルコールを味わいつつ、本書も肴のひとつのようにして読むとぴったりかも(1回だけやってみた。お行儀悪いけどkindleって両手空けて読むことが出来るから「ながら」にぴったりなんだよね~)。

基本的にひとり居酒屋。店主のひととお馴染みだったりして、「今日の美味しいもの」「おすすめ」を出してもらったり。美人女将が日本各地にいるんだなあ。
平松さんのエッセイにも居酒屋は出てくるけど、本書は年配のおじさんらしい内容。
本書を読み終わってから「太田和彦 資生堂」で検索したらめっちゃカッコイイ当時の広告写真がいくつも出てきて、こんなハイセンスなのを昔にやっちゃった、こんなカッコイイおじさんだとは思わなかったなとびっくり。著者を知ってて本書を読むのと、知らずに読むのとでは随分印象が異なるのではなかろうか。

【目次】
宇和島01 宇和島の鯛めしは生卵入りだった
宇和島02 薪のかまどの朝うどん
大分01 麦焼酎にカボスをぎゅっ
大分02 鉄輪むし湯に精根はてる
会津01 鶴ケ城の銀鯱にご対面
会津02 大正モダン建築と会津魂
喜多方01 喜多方ラーメンは縮れていた
喜多方02 巨大舞茸とマムシの関係
静岡01 生シラスと桜えびで飲もまいか
静岡02 静岡の名月とロマンス
倉敷01 名画のあとはタコカニ合戦
倉敷02 かなえられた乙女の祈り
盛岡01 中津川に秋立ちぬ
盛岡02 啄木と賢治の町で
盛岡03 守れ、日本一の居酒屋横丁
高知01 鰹のたたきにめくるめく
高知02 高知の盃は派手で丈夫
高知03 高知の屋台は女子も飲む
富山01 駅前酒場でコップ酒ツイー
富山02 高岡の大仏はイケメン
富山03 富山の魚の神髄に脱帽
金沢01 金沢に正月ちかし
金沢02 文化の町で美人画鑑賞
金沢03 蓄音器と地酒学入門
金沢04 古い大衆居酒屋で
京都01 アラビアの真珠と木の葉丼
京都02 初天神の梅と布袋様
京都03 葱と龍馬と司馬遼太郎
尾道01 文学の町、海に降る雪
尾道02 石段の町、女流画家と頼山陽
尾道03 海辺の町、夕暮れの光
尾道04 映画の町、港の酒場の物語
高松01 春の高松、うどん三番勝負
高松02 金毘羅参りをすませ美人亭
高松03 春は別れと出会いの季節
あとがき
本書に登場する店や場所

「ニッポンぶらり旅」シリーズであと数冊出ている模様。


完本・居酒屋大全 (小学館文庫)
太田 和彦
小学館
売り上げランキング: 324,515