2016/07/23

彼女の家出

彼女の家出
彼女の家出
posted with amazlet at 16.07.23
平松 洋子
文化出版局
売り上げランキング: 20,448
■平松洋子
7月8日に出た新刊。日常エッセイ集。
雑誌「ミセス」に掲載された「今さらながらのひとり立ち」(2013年4月号~2014年12月号)と、NHK出版WEBマガジンに掲載された「おさまらない時間」(2009年2月~2012年8月)を再編集し、加筆したもの。
イラストレーションは朝光ワカコ、ブックデザインは鈴木成一デザイン室。

いつもの平松さん。料理ネタは塩豆腐とホットケーキくらいか。両方シンプルですぐに真似できるところが嬉しい。
平松さんの文章は「すこし、くどいかな、装飾過剰かな」と思う時が無いでもないのだが、そう感じたときは読むほうが少し間を空けてやるのがいいのかもしれない。自分の中に余裕が無くなっているんじゃないかなと。
このひとの書くものは、ほんの少しのきっかけを、広げて、「少うし、特別なこと」に見せる、それは、食べればただ「美味しい」だけの感想を、それだとなんでもかんでもその一言で終わってしまうから、違う言葉で、いろんな言葉で表現していく、原稿の桝目を編集者の指定するぶんに合うように埋めていく、そういう習慣が作っていったんじゃないかなとかたまに考えたりするのだけどまあこれはこちらの勝手な妄想であり。
ブログで読書感想を書くときに、「面白かった」で終わってしまわないように、あれやこれやと書いてみる、素人作業と重ねてみるのは失礼千万なことではあるのですが。

本書は、映画と、喫茶店と、洋服のことが多かったかなあ。映画といっても名画座。喫茶店は決してドトールやスタバではないのです。洋服は、もうすでに情報が古くなっている…チュニックは微妙だけどレギンスはこれは去年でも既に見掛けなくなってしまった、一時のあの流行はなんだったのかと思う。
あと、「老眼」と言う言葉ではなく「目が悪くなった」と書いてあるんだけど拡大鏡ってそうか、そのときになるとすっごく重宝するものになるんだな、昔、ふつうの鏡の裏をひっくり返すと拡大鏡になっていた鏡、あれはそのためだったんだと妙に納得した。

目次は文化出版局のホームページに載せてくれていたのでありがたくコピペ。その後ろにちょっと自分のメモを書き足す。

Ⅰ 彼女の家出 
おとなの約束 「ひどいじゃないかあ」なんか残るフレーズ。小さい子どもが云うかなあ。「いややああ」「つれてってえええ」とか泣いてる子どもはすぐに浮かぶんだけど。やっぱ「芝居の台詞」めいているからこそエッセイのネタになったわけだなあ。
知らんふりの練習 別のエッセイにあるそうなのだけど(わたしは未読『なつかしいひと』)平松さんの御主人は20歳くらい年上なんだとか。それを知って読むのと同世代と思って読むのとはちょっと感想が違うような。
拡大鏡は見た アイラインちゃんと小まめに引くとか、えらいな。
ときどき荒治療 骨折したら。
人生いろいろ 新聞の人生相談欄。
彼女の家出 そうか、これは「家出」なんだ。
居心地のいい喫茶店 喫茶店で何もせずくつろぐことが出来るひとと出来ないひとがいると思う。わたしは後者なのです。
違いがわかるひと 「『違いがわかる男』はインスタントコーヒーなど飲まないぞ」言われてみればそうだな!子どもだったからそういう発想が無かったわ!
サンドウィッチ礼賛 やっぱちゃんと作ったのが断然美味しいと思う。
ひと舐めの塩 非常袋に入れておくべきものかも。
実家の空き部屋 お母様きちんとされてるなあ。
再会タクシー こんなタクシーの運転手さんなら乗りたい、まるで洗練された高級ホテルマンか執事みたい。

Ⅱ 夜中の腕まくり 
みなうつくし 四月って。雛人形をそんなに長く出してていいのかなあ、地方差かなあ。
春の断食 断食。毎年施設に行かれてるのか。
本と映画とうまいもん 名画座。
植物園にいこう 梅雨の日の東京都立神代植物園。
夏ひとりごと 夏の拭き掃除の清々しさ。シンプルな木綿のワンピース。いいな。
木霊を聞く 夏の庭の木。
また逢えたら 塩豆腐。鶏肉と玉ねぎの重ね煮。パンケーキ。
夜中の腕まくり 夜中に牛すじを煮る。
背中にねこ 冬のあたたまる方法いろいろ。あんかけうどん。
都電一日乗車券 早稲田から。荒川線ぶらり旅。

Ⅲ 下着の捨てどき 
女の眉について 自眉が濃いとこういう悩みは無いのである。
無駄の効用 服の衝動買いから。
五秒ルール 棄てるとき。
下着の捨てどき 棄てるとき2。
似合うってこと 年齢と似合う服、服いろいろ。
ほんとうにすきなものって? 文化服装学院の先生に聞くファッションの現在。
初めてのスポーツウエア いろいろ進化している素材。
お湯のない風呂 無いなら無いなりに。
やわらかなアイロン アイロンがけ。
風呂敷の衝撃 工夫してファッションに。

あとがき 「中年というお年頃」