2016/05/16

普通のダンナがなぜ見つからない?

普通のダンナがなぜ見つからない?
西口 敦
文藝春秋
売り上げランキング: 6,302
kindle版
■西口敦
kindleの本日の日替わりセールで¥299と安く、タイトルが面白そうだったので読んでみた。
今年は「小説だけにこだわらず、いままで手を出さなかった実用書もkindleで安かったら積極的に読んでいこう!」という私的キャンペーン中ということもある。
わかりやすい内容で、好奇心を適度にあおってくれて、キャッチ―だし、「実際の例」もちょこちょこ挟んであるので週刊誌的な興味で読んじゃう。

ふだん自分が読んでいる小説やエッセイではされないような語彙(なんで日本語で言わないでわざわざカタカナで言うのかな~)が散見されて、そういう意味でも面白かった。こういうのをデキるエグゼクティブ的言葉づかいといふのだらうか。

たとえば「事実」って言わないで「ファクト」って言う。
ネットでググったらこの方の対談記事というか取材を受けた記事が上がっていて、話し言葉なんだけどそこでも「ファクト」って言ってらして、だからこのかたの頭の中ではそういう言語体系になってるんだなーとか思った。そのわりに日本語の変な言い回しとか若者言葉とかも出てきてレベルがよくわからん。

あ、内容ですか。
内容は、大手結婚相談所オーネットのステマです(爆)。
いやいちがいにそうとも言えないけど。でもオーネットの宣伝部長が書いた本で、文中、特に後半何回「オーネット」って出てきたかな~ってくらいよく出てくるし、だいたい本の内容自体が「結婚至上主義」というか「結婚してあたりまえ」というか「結婚するためにはどうしたらいいか」という主旨なので。

結婚しない人生も全然ありだし、結婚でそのひとの幸不幸が決まるわけでもないし、――という視点はこの本にはありません。
まあ「結婚を商売にしている」ひとが書いた本ですから。「結婚」を否定するわけがないという。
「婚活」については、かつて独身時代のある一定期間そういうブログとかを結構読んでいた時期があったんだけど、そういうところで書かれていることと比べて特に真新しいことが書いてあるとは思わなかった。本書は2011年の5月に出版されたもので、中に出てくる統計とかは2005年とかのが使われていて、最新版ではない。

この本は結婚したいけど出来ないという女性に向けて書かれていて、すんごくざっくりまとめると「あなたが結婚できないのはいろいろ現実的でない条件を並べているからですよ。あと決断力なさすぎじゃないですか?」という感じ。いろいろ具体的に数字やグラフを駆使してあるので一見説得力があるようで、冷静に考え直すとちょっと「?」と思う点がないこともない…。
この本を読んでいると結婚てそんなに難しいのか、そんなに自分の希望が通らないものなのか、と絶望してしまうかもしれないけど、逆に言うとこれほど「ケース・バイ・ケース」なジャンルも無いわけであって。

プロフィールを見ると1968年生まれ。東京大学法学部卒業。金融業界(長銀、AMEX、UBS)、外資系コンサルティング(A.T.カーニー、BCG)を経て、楽天グループの結婚情報サービス大手であるオーネットにて、マーケ・広報の責任部長をつとめた、という経歴。
あとがきなどで妻と子があり円満家庭であることもしっかりアピールしている。