2016/03/15

『プロローグ』刊行記念対談 円城塔×大森望「文学とSFの狭間で」

kindle版
■円城塔・大森望
kindleの企画本。
2015年12月17日に代官山蔦屋書店で行われた「『プロローグ』刊行記念 大森望のSF漫談 vol.3」の内容を構成したもの。
kindle版の総ページ表記で468だから短い。
でもなかなか面白かった。というかやっぱ円城塔の小説は難解で、エッセイはわかりやすくて面白いので、対談だったらわかりやすいかなと思ったら雑談の部分はわかりやすいが、小説について語り出すと「に、日本語でおk…」状態になることが判明した(こちらが莫迦なだけなんだが)。

でもでも、プロットをグラフで渡すとか工作して渡すとかって何!?(417より)

 大森 まったく説明になっていない(笑)。円城さんは、新作の打ち合わせでも、プロットをグラフで渡すとか、工作して渡すとかするから、編集者に「わからない」と嘆かれてましたね。
 円城 最近は工作で渡すのはやめました。プロットを聞かれもしなくなったので(笑)。プロットは自分の心の中にしかありません。

目次を写す。

パフォーマンスアーティストとしての円城塔
文学は不思議な商売
『プロローグ』の紀行文的側面
理系と文系の本質的な溝
フィクションとリアルは何が違うのか
人間は信用できない

最後の「人間は信用できない」というのは倫理がどーとかじゃなくて、間違いを見逃してしまうと。機械に頼れるところは頼らないとだめだと。まあそれはそうですわね。

この対談記事を読んで、出版社は違うけど『プロローグ』『エピローグ』は同じ話をひとつは純文学で、もうひとつはSFで書いたとか書いてあって興味は持ったけど、でもところどころ引用してある部分が既に難しいので二の足を踏んでしまう。っていうか、対になってるのに全然装丁とか違うんだね。そのへんについてもこの対談で触れられていたけど。あえて、別々にしてあるらしい。

円城さんの発言から引くと、
【私小説っぽい『プロローグ』は「文學界」で、同じ話をSFで表現した『エピローグ』は「SFマガジン」で連載していて。】
【セット感はなくていいだろう、と。】
【『プロローグ』は期せずして、『エピローグ』のメイキングになっている。】

あと、やっぱり出版界では大きな出来事だったのか、円城さんの対談なのに又吉さんの『火花』について話をしている部分もあったのでびっくりした。
『プロローグ』の書影が何故か上がってないんだよね…。

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