2015/09/02

キャベツの丸かじり

キャベツの丸かじり
キャベツの丸かじり
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文藝春秋 (2012-09-20)
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■東海林さだお
「丸かじり」シリーズ第2弾。
初出は1987年9月~1988年5月の「週刊朝日」に連載されたものなのでいまからざっと27,8年前の内容。
そう大きなものはないが現在との違いが散見され、そうだったなあと思いつつ読む。
東海林さんは炊込みご飯のたぐいは嫌いで白ごはんが好きだという趣旨の文章が本書だけで少なくとも3回は出てきた。美味しいと思うけどなー。
あと雑煮も「陰気だ」とか書いてあるけど雑煮大好きなので「んなこたぁ、ない」と思っちゃう。
タンメンというのは椎名誠のエッセイによく出てきて関西ではメニューで見たことがなかったので「どういうものだろう?東京では普通にあるのかな」と思っていたがこのエッセイによれば時代によるものなのか。

他のエッセイでも出てくるが東海林さんは「おしんこ」と書くが本当は「おこうこ」というほうが好きらしい。わたしは「お漬物」と言って「おしんこ・おこうこ」は意味はわかるが使ったことは無い、これは年代の違い?関東関西の違いなのかな?ウィキペディアを見てみたら「お新香およびおしんこ」は「漬物」に転送されるようになっていた。「おこうこ」というと関西では沢庵のことになるとかも書いてある、あーそういう感じある、かな?
マヨネーズをおにぎりにいれたり(ツナマヨとか)、お寿司に入れたり(カリフォルニア巻きとか)、パンに塗ったり(コーンマヨとか)するのがまだ世間になじみ切っていない時代だったようで、東海林さんは賛成派なのだけど紹介するのにいちいち(無理して言ってない)と断っているのが逆に気にしてるっぽいなーとか。
「スパゲティ」というのも今はあんまり言いませんね、「パスタ」って言う。ましてやその内容は「スパゲティは麺類なのにズルズルすすれなくて音も立てちゃ駄目だと知ってるけど、でもその食べ方だと美味しくない」という趣旨で、あちゃーって感じだけどこれは現在でもたまにいますね、男性で音立てる方。おじさんだけかと思いきやまあまあ若いのもこの前店でやってた。

食事のときに音を立てるといえば現代では「クチャラー」という呼び名があるけどこのエッセイでは「ピチャピチャ男」が登場する。なんと貧乏ゆすりもするし片手はポケットに入れたままだし飲み物はズルズルだし爪楊枝でシーハーもするという「若い男」って書いてあるけどうーんひどいなあ。東海林さんはもちろん不愉快なんだけど突き抜けて「こうなったらとことんネタにしちゃおう」姿勢になってて、まあそうでもするほかないよなって感じ。こういうひとが近くにいると800円のごはんが400円、200円の価値になってしまうと書いてあってまさにその通りだなあ!

本書では料理の作り方がいくつか出てきて①簡単カレー(これは昔過ぎて参考にならない)②のり弁 ③しめサバ ④手打ちうどん、この中で作ったことがないのは③でしめ鯖って自宅で作ると塩加減とか酢加減とか調整出来てすごく良さそうなのだった。丸ごとの鯖……見かけたら挑戦してみようかしら。塩と酢がたっぷり要るようだけど。
白ごはんと一緒に食べたいマイ・ベストを考えるっていうのがあってこの話題ではみんな盛り上がると書いてあって、たしかにいまだに「ごはんのとも特集」テレビでやってるもんなあ。わたしは1位塩鮭かな、まあ美味しいもの考え出したら雲丹とかイクラとか鱈子とかいろいろ出てくるけど。

目次。
正月はもちろんモチ/ラーメンの名店/鍋焼きうどんに至る病/白菜のおしんこでいいのか/昆布だって現役だ/いま、フタは……/ハヤシライスの再訪/タンメンの衰退/鍋と人生はむずかしい/「上中下」の思想/桜の下の幕の内/釜飯のひととき/マヨネーズの跋扈/竹の子かわいや/新キャ別/アジの開き讃/カツ丼、その魅力/追憶の「ワタナベジュースの素」/簡単カレーでなぜわるい/宝の山のスパゲティ/懐かしののり弁/カップ麺の言い訳/行列付き親子丼/紅ショウガの哀れ/タクアンよ、いつまでも/駅弁の正しいあり方/いじけるなサバ族/オレだってしめサバだ!/おかずは鮭か納豆か/素朴な芋たち/ピチャピチャ男/焼肉は忙しい/苦心惨憺、立食パーティー/おでんに苦言/暮れにうつウドン