2015/07/07

生きていてもいいかしら日記

生きていてもいいかしら日記
毎日新聞社 (2013-12-20)
売り上げランキング: 17,594
kindle版
■北大路公子
このひとのことは何一つ知らなかったがkindleでamazon内をふらふらしていたらぶつかりスゴいタイトルだなあとサンプルを読んでみたら面白かったので購入して最後まで読んだ。
読書中、「このひとは何者なのか」と気になりパソコンでググる。1963年北海道札幌市生まれで、現在もエッセイを読んでいるとそうらしい。たぶん会社勤めとかはしてなさそう。2001年3月からはじめたウェブ日記が面白くて話題になり相当な読者がついて、後に書籍化したりして…ということらしい。
お酒が好きでそれに絡めたネタ、自分の境遇を自虐を装いつつ笑いに持って行くという感じのが多い。

底抜けの明るさというか、世間の評価なんぞどこ吹く風というキャラクターに驚いたり尊敬のまなざしを送ったり、吹き出して笑いが止まらなくなりしばらく笑い続けて涙が出てきて、まあ落ち着いたかなと思ってもう1回そこを読んでしまいまた笑い転げる、というような読書状態だった。部分によっては電車内で読んだが、ツボにはまったときはたまたま家で本当にさいわいであった。
このひとは精神力が強くて肝が据わっていてアイデンティティーがしっかりしているんだろう。少なくともこのエッセイ集を読む限りでは。実際は、悩む日も苦しいときもあるんだろうけどそういうのはあえて文章に出さない、感じさせない軽やかさ。

印象に残ったエピソード。
*北海道では車のワイパーに夏用と冬用があるんだなあ。っていうか雪国とかではそうなんだねえ。付けはずしが面倒らしいのだがずっと冬用を付けてたら駄目なのかなあ(ダメというかずっと冬用タイヤ付けてるみたいなもんなんだろうなあ)。
*公子さんにはこのエッセイが書かれた時点で幼稚園に通う娘さんがいる妹さんがいて、筆者いわく「身長も体重も見かけもほとんど変わらない」らしいが体脂肪だけ姉40%妹25%だそうだ。体脂肪がそれだけ違って見かけが「ほとんど変わらない」って有り得るのかなあ。公子さんの「ほとんど」ってすごくユルイんじゃ、っていうか妹さんが聞いたら猛反論がありそうだな。
*巻末に編集者による著者インタビュー対談記事みたいなのがあって、小学校のときの通信簿に書かれていた評価「投げやり」というのもすごいが本書を読み終えた読者はみんな「あー…、わかるわ…」と生暖かい目で中空を見つめてしまうだろう。
*それにしてもよく借金を申し込まれたり詐欺にあったりしているなあ。高額所得者とかじゃなさそうなのに、性格がそうさせるのかなあ、友達が多そうだしなあ。

北大路公子というのは最初の本の出版社社長がものの5秒で考えてくれたペンネームだそうだ。こういうとこ1つとっても「名」にこだわらず「実」さえ変わらなければいいんだっていうしなやかさがうかがえるなあ。
わたしは小心者でとてもこうはいかないので、爪の垢でも煎じて飲ませてもらいたい。