2015/05/02

海の鳥・空の魚

海の鳥・空の魚 角川文庫
KADOKAWA / 角川書店 (2012-10-01)
売り上げランキング: 12,416
kindle版
■鷺沢萠
これは2月1日にkindleで購入して最初の2,3篇だけ読んで「なんか気分が乗らない(こういうタイプの話読みたい時期じゃない)」と思って数ヶ月放置してあった。昨日、久しぶりに読むものが無いのでふとこれの続きを読んでみたら今回はスルスルッと読めて、ほとんど昨日で読み、今日残り2篇を読んで読了。

短編より短い掌編小説を集めた作品集。
1990年1月に角川書店から単行本刊、1992年11月角川文庫の電子書籍版だ。
1990年というと平成2年で、ウィキペディアの鷺沢萠のページを見るに映画監督の利重剛と結婚したり上智大学外国語学部ロシア語学科を除籍になったりした年のようだ。ちなみにこのひとの作家デビューは1987年。自殺してしまうのは2004年…。

20篇の作品は男女、いろんな立場のひとの人生の一シーン・ヒトコマが切り取られて描かれている。状況や設定が「一昔前だなあ」という感じである、テレフォンカードが出てくるとかそういう事象だけではなしに、人々の意識・認識とかが。良いなと思うもの、よくわからないもの、ええっこれで終わりというものもあればまあこんなもんかなというものもある。いろいろだ。短いのに始まりと終わりで印象が変わった作品もいくつかあった。短いゆえの踏込の甘さに首を傾げたものもあったがこの長さにドラマを持たせる腕は器用だなあと思う。これだけあると多分読み手(の状態)によって好き好き、評価が分かれるようにも思う。いまのわたしの好き嫌いで印を付けてみる。

グレイの層 △
指 ?
明るい雨空 △
東京のフラニー ?
涼風 ◎
クレバス ×
ほおずきの花束 ○
金曜日のトマトスープ △
天高く △
秋の空 △
月の砂漠 ×
ポケットの中 ○
アミュレット ○
あたたかい硬貨 ○
カミン・サイト △
柿の木坂の雨傘 ◎
普通のふたり △
星降る夜に ×
横顔 ○
卒業 ○
海の鳥・空の魚(あとがきにかえて)