2015/05/28

三国志 09 図南の巻

kindle版
■吉川英治
わたしは孫権が嫌いだ。
呉の王様(玄徳の子ども世代)なんだけど、まー何というか…性格が嫌い。
魏の曹操は恐ろしいし人間的にどうかと思う面もあるが嫌いではない。
そしていままで国を持たなかった吉川英治版三国志の主人公、劉備玄徳がようやく、この「成都陥落」で蜀の王様になれました…!
ぱちぱちぱちぱち☆
良かったね、玄徳。
でも実はわたしは玄徳はそんなに好きではない。何故ならば、よくわからないからだ。すごく徳のある、情に厚い、素晴らしい人物だとは思うんだけど、そういう面がある一方で「よく逃げる」とか「全部孔明にいちいち聞く」とかいう面もあって、うーん。
主人公のわりに、あんまり出てこないってのもあるかもね。一番出てくるのは曹操じゃないかな。
孔明は…これもよくわからないけど知的で落ち着いたひとっていうのは好きかな。
玄徳の「桃園の誓い」の関羽は好き、義に厚い格好良い、渋い。張飛は乱暴だから嫌い。

この「図南の巻」では魔法使いみたいなひとが2人も出てくる。仙人ってこういうひとを云うのかな。
1人は左慈。曹操と同郷だという。片目片足が不自由な老人で白い藤の花を冠にさし青い色の衣を着ている。蜜柑の中身だけを抜いたり?また入れたり?する。拷問されても平気、鉄の鎖もこなごなに解いてしまう。水・食べ物を絶たれて10日経っても平気。唇から水をふいて花瓶に大輪の牡丹を咲かせる。そこらの池に糸を垂れて(遠い地の)松江の鱸を何匹も釣り上げる。袂から薑を出す。その薑を一巻の書物に変える。盃を放り投げて白い鳩に変える。いつのまにか城外に出ている…。
というような不思議なことをする。

もう1人は管輅。神卜の達人。幼い時から神童といわれ、長じてもその名を辱めない。学者としても有能。占いをすればどれもぴたりと当てる。このひとのエピソードの中であの有名な「天命をつかさどる碁盤をかこむ2人」が出てきたのでびっくりした。そうか、三国志に出てくるのか…。昔話とかそういうので子どもの頃から聞いたことがある話だったんだけど。

彼らはいずれも曹操がらみで出てくるけど家来とかじゃなくてふらりと風のような存在のようです。面白いなあ!