2015/05/18

三国志 05 臣道の巻

kindle版
■吉川英治
呂布縊殺される。

この巻では劉備玄徳の夫人(なんと1人じゃなくて2人、正妻と妾がいた!)について珍しく結構詳しめに書かれている箇所がある(大歩す臣道・二)。妾の糜夫人が例の白芙蓉さんだというから「おおー」。

それにしてもこの巻なんか読んでると玄徳よりも関羽のほうがなんだかすんごいんじゃないかという気がしてくる(とくに終盤)…。
玄徳は武運がないというかなんというか。策を練るとかは関羽より上みたいだけどいままで通して読んできて結構負けて逃げるパターンが多いんだよね、「強いなあ」とワクワクするのがあんまり無い。
敵将である曹操が関羽に惚れ込み、まるで恋するかのように大事にするのとか、曹操にそういうところがあったのかと意外。より穏やかで人徳の篤い玄徳とは仲良かった時期もあったりしたのに結構あっさり敵となったくせにね。まあこれは玄徳は「ナンバーワン」クラスで、関羽は「ナンバーツー」クラスだからだろう。
関羽は髯が長く美しいことで有名だったそうだが、髯を覆う髯嚢を胸にかけたりするのにはびっくり。どれくらい長いかというと「腹をも過ぎる漆黒の長髯」と書いてあるからすごい。帝から「美髯公(びぜんこう)」とのニックネームを賜ったりしちゃう。

この巻には「奇舌学人」の第三章で禰衡(ねいこう)という人物が出てくるが、絵に描いたような傲岸不遜ぶりでものすごく口が悪くて権力者にも毒づきまくる。それがなにかの伏線なのかと思って読んでいたのだが、単なるそれだけの人物だったみたいで…。
なんだったの? って感じ。実在の人物だったみたいだけど、変なひとだなあ。こういうのが実は表面的な言動で、実は凄い常識人、とかじゃないところが逆にリアルなのだろうか。権力者にも媚びない態度は清々しいと云えなくもないけど…。

この巻もいいところで終わるので続きが気になる。
というか三国志すんごいエンタメ、伊達に長く愛読されていないなあとしみじみ思う、まさにやめられないとまらない!
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