2014/12/31

半七捕物帳 60~61 【再読】

kindle版
■岡本綺堂
60 青山の仇討 ★★
敵討ちの現場にたまたま遭遇した一家が犯罪に巻き込まれて……。
後味の良くない話だったなあ。
女の子たちは助けてあげればよかったのになんでああいう展開書いちゃうんだろうなあとちょっと立腹。

61 吉良の脇指 ★★
吉良上野介の脇差をめぐる因果?主人と妾をその脇差で殺したうえ、主家を脅した男をめぐる事件。お家お取りつぶしをこういうふうに悪用する人間がいたんだなあ(呆)。
物語の冒頭、年末の煤払いやそのご祝儀で蕎麦を食べるシーンがあり、読んでて「おお、タイムリー」と思った。大晦日の年越し蕎麦とは違うんだけどね。ちょっと引用しておきたい。

 大掃除などの無い時代であるから、歳の暮れの煤掃きは何処でも思い思いであったが、半七老人は極月十三日と決めていると云った。
「わたくしなぞは昔者ですから、新暦になっても煤掃きは十三日、それが江戸以来の習わしでしてね」
「江戸時代の煤掃きは十三日と決まっていたんですか」
「まあ、そうでしたね。たまには例外もありましたが、大抵の家では十三日に煤掃きをする事になっていました。それと云うのが、江戸城の煤掃きは十二月十三日、それに習って江戸の者は其の日に煤掃きをする。したがって、十二日、十三日には、煤掃き用の笹竹を売りに来る。赤穂義士の芝居や講談でおなじみの大高源吾の笹売りが即ちそれです。そのほかに荒神さまの絵馬を売りに来ました。それは台所の煤を払って、旧い絵馬を新らしい絵馬にかえるのです。笹売りと絵馬売り、どっちも節季らしい気分を誘い出すものでしたが、明治以来すっかり絶えてしまいました。どうも文明開化にはかないませんよ。