2014/12/12

半七捕物帳 44~48 【再読】

■岡本綺堂
日記じゃないけど昔のメモに半七捕物帳(全6巻)が挙げてあるから既読なことは確かなんだけど、全然内容を覚えていないので実は初読みと同じことである。まー、わたしの場合、きっちり読んで、ブログに感想文書いていて、書棚に実物もあって、という状況でも10年も前のミステリーだったら内容を覚えていないことが珍しくもないので半七もその例なんだろうと思う。それにしても読んでいてもいっこうに思い出さんのはどうなっておるのかと我ながら不信である。
今日読んだ第48話は「ズウフラ怪談」とかいって、このタイトルを目にしたときから「ズウフラ…なんだろう、何語だろう」と気になっていたんだがやはり記憶に無く、本文を読んでもあんまりぴんとこなかった…ズウフラってメガホンみたいな感じ?と思ってググったらなんだかスイスのアルプスホルンみたいな絵がひっかかってきたけどこれなのかなあ。でもこれ通した声と地声はまるっきり響き方が違うからすぐばれるんじゃないの、っていうか遠くにも聞こえるだろうけど近くでも当然聞こえるだろうよ、なのにどこが発信源かわからないとか有り得るの???

44 むらさき鯉 ★★
これまた怪談町のはじまり。途中で種がわかったと思いきやもう少し複雑だった。単なるウソで巻き込まれたひとが可哀想というか、意味がわからんウソだなあ。

45 三つの声 ★★
内容的にはそんなに好きじゃないけど、ミステリ的にはなかなかイイなと思った。声だけで対応するのがやや不自然だなと思っていたらこういう話か。また、奥さんが寝乱れ姿のまま戸口に行くけどふつうは身なり多少整えるんじゃないの、と思ったけどこれもははあ、そういうわけか、と納得。

46 十五夜御用心
これは話の作りも展開もミステリとしてもちょっとひどいなあと思った。雑というか。ちゃんと全部拾ってあるところは偉いと思ったけどね。それにしても「睡り薬」と書いてあるけどそれで死んじゃってるっていうのは「永久に寝ちゃう睡眠薬」ってこと?ぎゃーこわーい。

47 金の蝋燭 ★★★
徳川家の盗難事件から始まり、中に金の延べ棒が仕込んである蝋燭をめぐるミステリー。
なかなか想像力をかきたてられる面白い話だった。お金の問題かと思わせておいてこれも…。

48 ズウフラ怪談 ★★
ズウフラって変な響き。ミステリとしては王道だね。後始末のあれやこれやでちょっとゴタついた感があったけど。殺人そのものについてはいたってシンプル。

それにしても半七捕物帳では男女のもつれが動機の殺人がめちゃくちゃ多いな! あと、大正時代に連載されたので物語の「現在」も大正かと思っていたけど「金の蝋燭」で「明治三十年前後の此の時代に」という記述が出てきてあやや。その後さらに「こんにちと違って、そのころの停電は長かった。」とあるから、つまりそうか、明治時代に江戸時代のことを半七親分が思い出して語った話を大正時代になってわたしが思い出して書いている、という設定なわけ、か。このシリーズの最初の方にちゃんとそういうのがわかる記述があったんだろうけれども読み飛ばしたか意識出来ていなかった…。それにしてもややこしいな。現代は大正で、大正に江戸の岡っ引きが生きているわけにもいかないから明治時代に聴いた話ですよ、ということか…。

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