2014/11/22

さらば国分寺書店のオババ 【再読】

さらば国分寺書店のオババ 「椎名誠 旅する文学館」シリーズ
クリーク・アンド・リバー社 (2014-05-29)
売り上げランキング: 1,508
kindle版
■椎名誠
本書は昭和54(1979)年11月情報センター出版局から刊行された後、平成5(1993)年3月三五館から新版として刊行された。
その電子書籍版。
新潮文庫版で既読だったのだがもはや手元になく、これとこの前に上げた『ひるめしのもんだい』はキンドルで100円だったので「安!」と気軽に買い直した(後で知ったがキャンペーン価格だったらしい)。
『ひるめし』はごく普通の椎名節だったが、デビュー作の本書はかなり文体がぶっ飛んでいるというかシロート抜けしていない感じがびしばし残っているというか、クセがある感じだ。でもあとがきとかで書いてあるけど「昭和軽薄体」も「スーパーエッセイ」も周囲が付けたんじゃなくて椎名さん本人が考えた謳い文句なんだそう。そして「スーパー」は「超」の意味じゃなくて「スーパーマーケットみたいにいろんなものが」という意味で付けたのを周囲が良いように誤解?して「超」だと思っちゃった、んだって。うーん、まあ、「スーパー」は文脈で明らかに「店」的な位置にないと普通は「超」だと解釈するよね。

で、中身はどういうのかというと国分寺書店という古本屋さんのことやその店主である「オババ」さんのことはあんまり書いていなくて、全編通して著者が強く訴えて(?)いるのは「公務員をはじめとする制服を着た職業のひとびと」に対する不平不満、反抗なのであった。横柄で偉そうで腹だたしいんだそうだ。最初にやり玉に挙がるのは国鉄職員で、その他警察官とかにも吠えている。
正直ほとんど共感するところはない。まあ分からないでもないけどそんなにトンガらなくても……という感じだ。

面白いのは巻末に載っている目黒さんとの対談だがこれはホームページ「椎名誠 旅する文学館」からの転載なので、そちらで読むことが出来る。椎名さんがどういう過程でサラリーマンから作家になっていったとかそのへんのいきさつが書かれている。

本書の沢野さんの挿し絵はいつもの落書き調とは違う感じだ。筆とかで書いてる感じ。