2014/11/13

スタイルズ荘の怪事件 【久しぶりの再読】

スタイルズ荘の怪事件 クリスティー文庫
早川書房 (2012-08-01)
売り上げランキング: 2,408
Kindle版
■アガサ・クリスティ 翻訳:矢沢聖子
原題:The Mysterious Affair at Styles。
1920年に発表されたアガサ・クリスティのデビュー作。エルキュール・ポアロシリーズの長篇での第1作にして初登場作品。
レギュラーキャラではワトソン役のヘイスティングズ、ジャップ主任警部も登場する。

第一次世界大戦で負傷したヘイスティングズが友人ジョンに招かれ田舎の屋敷に滞在しているときに起こる事件。
ジョンには父親の再婚相手の義母がいるが、高齢の彼女が突然20歳も年下と再婚したことで家族の中に剣呑な空気が漂っていて…。

クリスティにハマっていた十代後半のときに初読みし、以来折に触れて何度か読み返したポアロ・シリーズ。クリスティファンというか、ポアロさんのファンなのである。
この話はポアロさんとヘイスティングズ大尉が初めて登場するし、話の雰囲気も好き。
住宅事情で文庫本を処分してしまって以来、たぶん十年以上経っている。今回電子書籍で購入し久しぶりの再読となったが、読みはじめるといろいろ思い出して懐かしかった。そして肝心要の真犯人とメイン・トリックについてはすぱっと忘れていたので(おおなんという都合の良い我が脳みそよ!)、ミステリーとしても楽しむことが出来た。

詳しいことはネタバレになっちゃうので書けないが、デビュー作にして既に彼女のお得意の「毒」ネタと「人間感情が縺れ合うドラマ」が確立しているのは素晴らしいと思う。
ヘイスティングズが友人の妻にのぼせ上っているのとか、道義的にどうなのかなあと思うんだけど別に「良いなあ」と思うぶんにはかまわないってことかな。それにしても彼は鳶色の髪の女性に弱いね!
あと、ポアロさんが記憶にあったよりもかなりユーモラスな滑稽な存在として描かれていてちょっと意外だったんだけどこれは本作だけのことかな?跳んだりはねたり忙しい。まあ、「外国人だから変わっている」というスタンスが全篇にあったのは覚えているんだけど。

今回ポアロシリーズを読み返そうとシリーズリストを見直したりしているのだが傑作・有名作はそのトリックおよび犯人があまりにも衝撃的すぎて流石に忘れられないんだよね。犯人とトリック覚えていてなおかつ再読する、っていうのはよっぽどほかに動機がなくちゃ楽しめないでしょう。アクロイド、ABC、ブルートレイン、オリエント急行がそうなんだけど、とりわけABCは子ども向けのジュブナイルで読んじゃったのでちゃんと読みたいんだけどなあ……。
でもそれ以外はざっくりアラスジを読んでも犯人を思い出さないので(!!)大丈夫(違)。しばらく再読を楽しみたい。次は何を読もうかなー。