2014/11/30

半七捕物帳 07~16 【再読】

kindle版
■岡本綺堂
こうして読んでみるといろいろな話があって、面白い、よく出来ているよなあ。
江戸時代の様子がすごく良い。江戸風俗が自然な感じでまるで江戸時代に書かれたみたいに錯覚するけどこのて読みやすい文章は大正ならでは、なのだ。
たまに単語を電子書籍の気軽さで辞書検索(触ればいいんだけど、うまくその単語をマーク出来ない場合は何度かチャレンジ)したりして。便利だねえ。

それにしてもみんな割と素直というか、半七親分に「御用だから、嘘ついちゃいけねえぜ」と云われるとけっこう正直に白状するんだよね。なにか後ろ暗いところがあるひとは最初っから顔色に出ていたり、問われたことに答えず黙っているパターンも多い。だからそういうひとが出てきたら「ああこのひとは何か知ってるんだな、怪しいんだな」とわかりやすい。

捕まえたり黙っておいたりの裁量が半七親分個人の責任で為されることも少なくなく、凄いなあと思う。半七親分が出てきたら安心、という気持ちになって読んでいる。頼もしい。

07 奥女中 ★★ 身分の高いひとは勝手だなあとちょっと釈然としない気もする。
08 帯取りの池 ★★ 出だしの謎は良いんだけど。半七シリーズにはこういう「偶然」が多いよなあ。
09 春の雪解 ★ この犯人は悪党だな……。
10 広重と河獺 ★ 江戸時代はこういう「世話をする、される」俗にいう「囲い者」がどのくらいいたんだろう。よく出てくるから珍しくもなかったんだろうね。
11 朝顔屋敷 ★★ 結末が出てからの顛末がなかなかいろいろ考えさせられる。人間、悪いことしちゃ駄目だね…。
12 猫騒動 ★ 結局、この息子はどう思っていたんだろう。現代の感覚だとそこを突き詰めると面白そうなんだけど。
13 弁天娘 ★ 大山鳴動してなんとやら、という気がしないでもないというかそこをもう少し追及した欲しかった気もする。これも彼女視点で書くと面白いだろうなあ。
14 山祝いの夜 ★ 小悪党と悪党の話だなあ。
15 鷹のゆくえ ★★ それでも鷹を飼いたいのがいるんだ……とびっくりした。
16 津の国屋 ★★★ これは怪談チックででもちゃんと理詰めの解決で、面白かった。