2014/10/06

秘密と友情 [『人生問題集』改題]

秘密と友情 (新潮文庫)
春日 武彦 穂村 弘
新潮社 (2014-09-27)
売り上げランキング: 7,705

■春日武彦・穂村弘
本書は2009年3月角川書店より刊行された『人生問題集』を改題したもの。
精神科医・春日先生と歌人の穂村さんの全篇対談集である。
両方、漫画家の吉野(朔実)さんの読書エッセイ漫画に頻出する方で、単行本のタイトルが面白そうだなーと思ったことは覚えているがいつのまにか忘れていて、このたび文庫化をきっかけに読んでみた。

穂村さんについてはエッセイとか歌集を読んでいるからある程度プロフィールを知っていたが、春日先生は純粋に吉野さんの漫画で描かれた像しか知らなかったので、本書を読んで「へー一人っ子なんだー、奥さんはナース(婦長さん)なんだー、親も親戚も医者の家系だったんだー」とか初めて知った。1951(昭和26)年、京都生まれなんだ。ふーん。っていうかずっと精神科医だと思ってたら最初は産婦人科医だったんだ。

14の問題について吉野さんを通じて友人になったおふたりが対談している。たまに編集者の質問などが入る。穂村さんは1962(昭和37)年生まれなので10歳くらい年齢差があるんだけど、タメ口なんだなあ。

テーマはあえてお二人らしくないものを選んだっぽい(春日先生による「まえがき」参照)。
①友情 ②怒り ③救い ④秘密 ⑤努力 ⑥孤独 ⑦仕事 ⑧家族 ⑨不安 ⑩記憶 ⑪言葉 ⑫お金 ⑬愛 ⑭読書
特別ふろく 煩悩108コンテンツリストがそれぞれ。
あとがきは穂村さん。
解説はなんと!大ファンの平松洋子だったのでなんだか得した気分!西荻つながりかな~。平松さんの本の解説ほむほむがやってたことあるもんね、お返しだね~。

読んでの感想だけど、いやー「変だ」とは思っていたけど穂村さんも春日先生も随分変わってらっしゃる。っていうか身近にいたら「なにゆってんのか意味わからんし」って距離置きたくなるかもしれん。このふたりの結婚観とかちょっと嫌だなあ。特に穂村さんのが嫌だなあ。

穂村さんと春日先生は似ている面もあるけど、やっぱり少しずつ違って、お互いが喋りながらいろいろ質問したりして理解を深めたりして、ツッコんだりして、読みやすくはあるし、おっしゃる内容はわかるけど、それに共感できるかというとちょっと「引いてしまう」ことも結構あって、っていうか嫌悪感みたいなのを軽く抱くことさえあって、まーでも基本的にお二人とも吉野さんの漫画で親近感を持ってるお二人なので嫌いにはならないんだけど。
前の方で穂村さんが喋ったこと(学生時代セールスのバイトをしたけど1日でイヤになってやめたヘタレだと自虐するエピソード)を後の方で春日先生が全然覚えてなくてそーなんだ、とか普通に流していて、そういうのはわたしは内心密かに凹むと思うんだけど穂村さんもそうじゃないのかなとかそんなふうに思ったりしながら読んだ。

タイトルは『人生問題集』のほうがカッコイイしキャッチ―だけど中身がそういう感じとはまた違う(だってお二人とも個性的過ぎて非一般的というか、ほぼ参考にならないんだもん)からあえてこういうダサめのカタそうなタイトルに変えたのかなあ。

人生問題集
人生問題集
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