2014/10/14

風の歌を聴け 【再々々読】

風の歌を聴け (講談社文庫)
村上 春樹
講談社
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■村上春樹
村上春樹のデビュー作。
最初に読んだのは学生時代で、再読は日記によれば2004年1月。その次読んだのは2006年3月。
大学生の時に読んで、主人公の感覚が全然古さを感じさせなかったので当時は「昔に書かれた作品だ」ということをあまり意識しなかったのだが、社会人になってあるときふっと村上さんの年齢などからそれに気付き、愕然としたことを覚えている。
本書の「あとがき」には1979年5月、と記されている。今から35年前だ。
講談社文庫奥付は1982年7月15日が第1刷で、わたしの手元にあるのは1996年4月12日第46刷。

2006年の日記にはこう書いている。
【3月12日(日)
◆『神戸在住』第7巻を読み返し落涙す。
村上春樹『風の歌を聴け』(講談社文庫)貸していたのが帰ってきたのでさっくり再読。うーん、なんていうか、うーん、うまく言えないけど、「若い」ってこういうことなんだろうねえ……でも22歳の弟がのたもうたのだが「こんな喋り方の21歳はおらん」。うーんそれはそうかもねえー。】

何故コピペしたかというと、今回読み直して最初に思ったのが「こんな喋り方の男がいたら、頭から水をかけてやりたいくらい癪に障る。まして、それが21歳のぺんらぺらの若い男だった日には、」ということだったからで、まったく1979年にはこういう大学生が違和感なしに存在したんだろうか。
でも少なくとも2014年の今よりも、2006年時点ではこの作品に対して共感する面がわりとあったんだろうな、この書き方からすると(ちなみに2004年の再読時はこの作品については特に日記に書いておらず、『羊をめぐる冒険』を読むためにシリーズ第1、第2作も読み直したという感じ)。

「あとがき」に出てくるデレク・ハートフィールド、アマゾンで探して読んでみようかなと思ったらこれは架空の作家なんだそうだ。どうりでいままで他の村上さんのエッセイとかに出てきたことが無いはずだよ……。

大学生がお酒を飲みに行く場所が居酒屋じゃなくてバーだったり、女の人が電話をするために公衆電話なので小銭が必要だったり、飲酒後の運転がさらりと出てきたり、音楽を聴くために買うのがレコードだというとこらへんが「昔に書かれた小説」かなあ。

今回読んで、「ああ、神戸が舞台の小説だったんだなあ」としみじみ思った。