2014/10/23

1973年のピンボール 【再々読】

1973年のピンボール (講談社文庫)
村上 春樹
講談社
売り上げランキング: 16,926


■村上春樹
前回読んだのは2004年1月10日。その前は不明。
現在流通している講談社文庫はこれ(2004年11月16日改訂版)↑だが、わたしの手元にあるのはこちら↓。
1983年9月15日第1刷の1996年1月16日第37刷分だ。
なお、本作品の初出は「群像」1980年3月号、同年6月単行本刊。

1973年のピンボール (講談社文庫)
村上 春樹
講談社
売り上げランキング: 80,962

『風の歌を聴け』の続篇。次の『羊をめぐる冒険』とあわせて三部作となっている。

前作で一時的に神戸に帰っていた「僕」は本書では東京に戻っている。友人と翻訳事務所を作り、そこで翻訳の仕事をしている。友人はフランス語を、僕は英語を専門としている。なかなか景気が良さそうだ。ある日目覚めると両脇に双子の姉妹が眠っていて、彼女たちとの奇妙な同棲生活が始まって、終わるまでがこの小説(というまとめ方はある種のファンの方にはものすごい嫌な顔をされそうだな)。いやーでもふつうに共同生活っていうんじゃなさそうだし。「ベッドでじゃれあい」とか書いてあるんだからこれはーえーとーこーゆーのがいっさいなければほんと村上春樹好きなんだけどねーっていういつものあれだ。やれやれ。
なんちゃって。なお、本書にはかの有名な「やれやれ」出てこなかった。前作はどうだったけかな?

「僕」視点の章と、「鼠」視点の章があり、交互というわけではなく、適宜、順番に出てくる。「鼠」は神戸でジェイのバーでくすぶったり、女のひとと適当に遊んだりしつつもどんどん苦しく追い詰められていっている感じだ。それで『羊をめぐる…』に至るんだなと確認する感じで読んだ。

舞台はタイトルにあるように1973年が中心だ。この小説の最初の方でひとに生まれ故郷の話を訊きまくった時期のことが書いてあり、木星や金星を故郷とするひとが出てくるが、彼らはそこで出てくるだけであり、どうということもないのだけれど、これはどういう存在なのかなあ。あと「直子」という僕のかつての恋人も出てくる。

ピンボールと云えば、windowsのxpとかには標準で(?)ゲームが入っていたけれど、7とか8には入っていない。で、懐かしくなって検索したら某所で簡単にダウンロードできたので、久しぶりにちょっと遊んでみた。
小説で、行方不明のピンボール台を見つけて見に行くシーンはなかなか面白い。底知れぬ不気味さもあり、奇妙な静けさの中でぴかぴか点滅する明かりたちを想像するだにぞわぞわする。そして臭いの描写。
こういうところがあるから、村上春樹を読んじゃうのだろう。