2014/08/11

貧乏お嬢さま、古書店へ行く

貧乏お嬢さま、古書店へ行く (コージーブックス)
リース ボウエン
原書房
売り上げランキング: 49,299

■リース・ボウエン 翻訳:古川奈々子
シリーズ第2弾だが、1,2と読んで3以降は読まなくていーわねー、という結論となった。
前巻の「メイド」もお飾り程度だったけど今巻の「古書店」もほとんど出てこない。殺人の舞台になったけど、それが古書店である意味などほとんど無い。原題は"A Royal Pain"。
なんでこの邦題になったのか、内容を中心に考えられたとはとても思えない。信用できないなあ。

今回は女王様の提案でドイツの王女様をお預かりすることになったジョージー。
貧乏貴族の悲しさで、ロンドンの家には召使も料理人もいない。てんやわんやで急ごしらえの対応をすることになる。現れた王女は18歳で、とても可憐な容姿。いままで修道院にいたという。この王女様(ハニ)が好奇心旺盛でかなりぶっとんだキャラクターで、ジョージーは散々振り回される。

やがて続けざまに殺人事件に遭遇し、嫌味な警部補からは疑われ、もうこの荷を下ろしたいと思っても王妃様からはいろいろ期待されて任務を仰せつかってしまい……。

今回はミステリーとしての出来はイマイチだったかなあ。途中で「状況的に犯行可能な人間」は1人しかいないことに読者は気付くと思うんだけど、主人公はそっち方面はハナから疑わないので最後までひっぱり、最後の方の少ないページでどたばたと雪崩をうつように種明かし的な展開がある。
ミステリーは二の次、なんだろうなあ。
お嬢様の生活とか王室とのやりとりとかそういうのは丁寧に書いてあるから。そういうのを求めて読むにはもってこないだろう。英国ファンとか、貴族フェチとかには。
でも前回王妃様が良いと思ったんだけどこの話を読んで「深遠なお考えからの言動」ではなく「単なるバカな母親が思い通りにならなくて周りにどうにかさせようと我を通そうとしているだけ」というのがよくわかり、幻滅。しかもその問題とは自分の息子の恋愛問題なのだ。この話は1932年だけど、現代の皇太子もダイアナ妃と結婚する前からつきあっていた既婚女性との不適切な関係をずーっと続けているので、どうしてもかぶってしまう。英国王室ってそういう気質なのかなー。

主人公自身の恋愛面も相変わらず同調できないというか、貴族どころか、普通の常識ある女性なら話さないような下劣な話を一流ホテルのティールームで大声で会話する主人公と友人とか……酷すぎる。
ああこの作者はあくまでこの男性を影のある謎多きハンサムなヒーローに仕立て上げたいのね、というのはよくわかったけどなんだかなー。
コージーでほのぼの、というわりには殺される人数が多すぎるのも残念。