2014/08/14

四十日と四十夜のメルヘン 【再々読】

四十日と四十夜のメルヘン (新潮文庫)
青木 淳悟
新潮社
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■青木淳悟
表題作は3度目だがやはり好きだ。
よくわからないところもあるし、文学的なことなどは解説などを読んでああまあ、そうなのかなあ? くらいのノリなんだけど、そういう解釈とか理解とは別の次元で好きなのだ。
好きな理由
①これといって大きな事件などは何も起こらない、平穏な日々を描いてある
②出てくるのがスーパーでの買い物、その行き帰り、フランス語学教室、フランス語教室の先生の話、創作講座、創作講座の先生である作家の作品について、公民館での染め物教室、チラシ配りのバイト、マンションの部屋の中のこまごましたこと、主人公がチラシの裏に書く日記と創作(メルヘン)などで平凡な大人しい感じであること
③主人公の生活が徒歩中心
④恋愛が一切ない
⑤嫌なひと、嫌な出来事が出てこない
⑥同じ4日間のことを何回も繰り返し書いてあるがそのたびに違う切り口なので飽きない
⑦『ニコライ先生その日、その日』という具合に単語のチョイスが何気に絶妙、その繰り返しなど心地好い仕掛けがある

今回は3回目なので「主人公は女性」とわかっているんだけどやはりどうしても「男性」として読んだほうがしっくりくるのだった。少なくとも終盤まではね。これ、主人公前半と後半で違うんじゃないのかなあ。でも後半の隣室の女性目線が「わたし」になったときに「隣室の女」って出てくるしなあ。うーん。

もう1篇の「クレーターのほとりで」は、前回は読まなかったので2回目。
途中まで真面目に読んでみたけどなんだかこれは好きではなくて、何故好きではないかというと泥臭いというか生々しいというか出てくるのが文字通りケモノじみているというか、低次元の軋轢が不愉快であるからというか。
すっ飛ばして終わりの方を読んだらいきなり「たま」の「今日 人類がはじめて 木星についたよ」が出てくる。なんだかずっこけてしまう。
1回目は未知なので通読したけど、これはもういいかなあ。

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