2014/06/10

ポワロの事件簿 2

ポワロの事件簿 2 (創元推理文庫 105-7)
アガサ・クリスティ
東京創元社
売り上げランキング: 493,815

■アガサ・クリスティー 翻訳:厚木淳
創元推理のこの事件簿1,2はポワロとヘイスティングズのコンビで登場するものばかりを集めたと翻訳者解説にあり、なるほどと思った。
一口に「ポワロもの」と云っても、ポワロ単独でしか登場しないものもあるからだ。長篇だとミス・レモンや女流推理作家アリアドニ・オリヴァ夫人が登場して協力するのもあるし。
そういえばこのシリーズでは警察とだいたいうまくいっていて、特にジャップ主任警部とは仲良しなのだけど、本書のなかにはポワロが苦手だなあと思う警察官が出てきてやっぱりそういうこともあるよねと。

目次
戦勝舞踏会事件
料理女を探せ
マーキット・ベイジングの謎
呪われた相続
潜水艦の設計図
ヴェールをかけたレディ
プリマス急行
消えた鉱山
チョコレートの箱
コーンウォールの謎
クラブのキング

1も良かったけど2のほうがより面白かったような気がするけどまあ好みもあるか。本書ではポワロが唯一自分の推理が間違っていたと認める事件も収録されている。
また、戦勝舞踏会事件は初・ポワロ短篇作品だそうだ。

ドイルのホームズものも好きだが、クリスティが好きなのはまた違う理由があるよなあとしみじみ実感した。心理、ひとのこころのなかにある事件の真相が描かれていること、ドラマチックなこと、かな。だからミステリーとしてだけではなく、「小説」として再読再々読に耐えるのだと思う。

読んでいて翻訳に「うーん」と思うのは、「駄べる」というのが地の文でつかわれていること、1でも出てきた。これは俗語だよなあ。「明治の学生が使い出した」んだとか。

あと、ある女性が退場時に「ハイチャ!」と言っていて、これはわからなかったのでググったら富山県の魚津弁って出てきたんだけど本当かなあ。でも「さようならの意味」って合ってるしなあ。「バイチャ!」アラレちゃん@Dr.スランプかと思ったけど「バ」じゃなくて「ハ」なのだ。134頁。

それにしてもけっこう残酷な話が出てくると思うんだけど、海外本格ミステリ百年前、という意識で読んでるからか、あんまりリアルに想像しないのでさらりと読めてしまう。映像で観たら怖いぞ、あれとかあれとか……。