2014/04/23

この話、続けてもいいですか。

この話、続けてもいいですか。 (ちくま文庫)
西 加奈子
筑摩書房
売り上げランキング: 142,920

■西加奈子
本書は、2007年10月刊『ミッキーかしまし』と2009年6月刊『ミッキーたくまし』を再編集したもので、文庫化にあたり加筆訂正を行ったもの、だそう。
「ミッキー」というのは西さんに付けられたニックネーム。

そもそも西さんて『きいろいゾウ』が映画化されていたりベストセラーになった『さくら』があったりして有名な方なのでその存在はだいぶ前から意識はしていたのだけれど、わたしの守備範囲とは違うかなとか思っていて、このあいだ初めて読んでみようと思ったそのきっかけは又吉(直樹)さんの『東京百景』に西さんのことを書いた章があって、そこでこのひとはめちゃくちゃ話(トーク)が面白い、とか書かれていたからだった。
小説家さんなのでまずは小説を、と先日『通天閣』を読んでみて、そのあと「トークが面白い」というのだからエッセイはテッパンであろうというわけでこれを読んだ。

つまりまあ最初から結構ハードルは上がっていたわけであるが、まあ実際面白かったとは思う。この方と実際喋ったら「めっちゃ面白いひとやなあ」と感嘆するだろうなあというのはわかった。
しかしハードル上げ過ぎた、というか、文章のプロの世界には「面白いエッセイを書く作家」というのは実にたくさんおられるわけで、そういう中にあって、西さんのエッセイが突出して面白いかと云われると、どうであろうか、といった感じで、なんというか西加奈子という人物その存在や実際の言動は間違いなく「面白い」んだと想定できるエッセイだったというか、つまり、エッセイが面白いというよりは、西さんそのものが面白いので、そのひとの考えてることや体験をもとに書かれたエッセイは面白くなるに決まっている、ただ、惜しむらくは!
と、思ったんであった。
ただ、西さんのエッセイは、非常に僭越ではあるが、なにかもっと面白くなるノリシロ・可能性がある、という気がすごくしたのだ。
素材がこれだけ面白いのだから書き方次第ではもっと笑いを生むはず…!
というわけで、西さんの著作にはこれからも注目していきたい。

なお、本書の中に『通天閣』のバーのマスターのモデルになったと思しき人物が登場して、興味深かった。

特に面白かったor共感した内容のタイトル選抜。
・良い方いろは ・Are you GA? ・テールズオブ合コン ・餅と乙女 ・IE★ ・少女漫画的恋愛指南 ・沖縄8度9分 ・カンサイ・スーパー・誕生日 ・クイアくれ ・青い眼がほしい ・ひどい首ね ・スキルアップのからくり