2014/03/23

アズミ・ハルコは行方不明

アズミ・ハルコは行方不明
山内 マリコ
幻冬舎
売り上げランキング: 165,512

■山内マリコ
デビュー作を含む『ここは退屈迎えに来て』がなかなか新鮮で斬新で良かったので、第2作にして長篇である本書を楽しみに読みだしたが、なんだか引きこもりというか中二病というかネットで云うところのDQNみたいなのばっかり出てきて、自意識ばっかり高くてなんにも具体的に一生懸命やってない、なんにも出来てないのに自尊心と他人への依存心ばかりが高い二十代ばっかり出てきて、読んでいて鬱々として非常にしんどかった。
暗いというか、よくわからない、共感できないというよりもっと拒否反応が強く出てしまう。

途中から変化するかな?最後はどうにかなるかととりあえず最後まで努力して読んだが、うーん。別にどうにもならなかった。アマゾンのレビューでは誉めているひとが多かったから、わかるひとにはわかるらしい。
文章などは悪くないと思うんだけど、扱われているテーマとか、出てくるひとの考え方、行動原理、心理などが……。「自分自身がどうしていいかわからない、迷っている、モラトリアム」というのは自分だって経験しているからわかるはずなんだけど、なんか生理的に受け付けない言動をするんだよね、この小説に出てくるひとたちって。
二十代前半で読んだら理解できたとかそういう問題じゃなくて、根本的な倫理観念・道徳観・人生観が「そういうのはわたしはキライだ」と思ってしまうので拒否反応起こっちゃう。小説として、他人事として楽しむタイプの話でもないし。今作は合わなかったということだ。残念。
でも山内さんの第一作は凄かったので、次が出たらまたチェックしようと思う。

装幀が思い切って派手な感じで、カバーをはぐったらショッキングピンクに背だけ黒くて、見返しが薄紫、扉は金色と徹底して悪趣味スレスレの派手さで、凝っていた。何故かスピンは鮮やかなブルーだし。

ブックデザイン:原条令子デザイン室
装画:Pierre Mornet/Marlena Agency