2012/07/30

三人の名探偵のための事件 【再々読】

三人の名探偵のための事件
レオ ブルース
新樹社
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■レオ・ブルース 翻訳;小林晋
本書の原版は1936年に出版されたもので、1998年に邦訳が新樹社から出た本格ミステリ、調べてみたけどいまだに文庫化はしていない様子。
3回目の読書で、細かい流れなどは全部忘れていたので新鮮に読んだ。

今回も暑い休日の良いお供になった。舞台はイギリスのお屋敷、起きたのは密室殺人、まず巡査が呼ばれるが難事件の解決にはやはり名探偵がいなければお話が成立しないのである。

この小説は、本格ミステリをパロった、本格ミステリ。
エルキュール・ポアロ、ピーター・ウィムジイ卿、ブラウン神父という3人の名探偵をパロった3人が登場する。パロると言っても、茶化したり、バカにしたりするのではなくて、それぞれの探偵への深い関心とその著者への敬意が感じ取れるので全然イヤな感じはしない。
また、語り手はワトソン役なのだが、ときどき「素」の顔を出して本格ミステリに対するツッコミを入れた後、我に返ってワトソン役に徹しなければ……というふうになるのもおかしい。

それにしてもじゃあ名探偵の代名詞たる“シャーロック・ホームズ”はどこにいるんだ?という疑問を抱いたりしていたのだが、よく考えるとそれもちゃんと解決していると言えるのだった。成程なあ。
やっぱ夏は本格ミステリだのう。


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