2005/03/07

格闘する者に○

格闘する者に○
三浦 しをん
新潮社 2005-03


by G-Tools

■三浦しをん
面白かった。これがデビュー作だそうだ。すごい。解説は重松清さん(最近多いな)。解説を読んでから帯をまともに読んで、ニヤリ。あ、これって(C)重松さんなんだー。すごおい(笑)。
タイトルから、「え?格闘技モノ???」って思ってたのですが、そうじゃなくて、漫画の大好きな女子大生(家庭事情がやや特殊)の出版社への就職活動などが書いてある小説です。っていってもバリバリしたやつじゃなくて。すごいマイペースで悠長で、イマドキこんな就職活動してる人間探すほうが大変だと思う、ってヤツなんですけど。
主人公の恋人は書家でおじいさん。しかも脚フェチ。「谷崎?」って感じだけど、このおじいさんのキャラはいたってまともなので、あのような妖しい感じにはなっていない。最初この設定を知ったといきにはちょっと(かなり)びっくりしたけど、まあ、「小説」だしなーって感じでした。
大学の4年のときって個人によって差はあれど、それぞれ何らかの進路を決めたりしなくちゃいけない焦りみたいなものがあると思う。で、それもありなんだけど、それだけに縛られない、マイペースな主人公が独特な味わいを醸し出している作品だと思う。一人称の語り口も良い感じだ。全然キャピキャピ(死語)してなくて、若年寄めいた視点なのが愉快。
何故、「格闘する者に○」というタイトルなのかは、小説をずっと読んでいくと途中でわかるシーンがあります。どういう理由かは、読んでのお楽しみ。ちょっとニヤリ、としてしまいました。あはは。