2003/05/29

壷中の天国

壷中の天国壷中の天国
倉知 淳

角川書店 2003-05
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■倉知淳
読み始めるも、どうもなんか流し読みしてしまう、流し読みでも別に困りそうもない、大事なところだけ読んで読了しようかしら?(こういうのを邪道といいます)。疲れてるなあ。とりあえずいったん中断してエネルギーたくわえてから熟読しようかしら。でもそうするとこのまま読まないという可能性も。。。ウーム。

飛ばしてもいいところはナナメに、熟読すべきところはしっかり読んで、読了。――イヤ、作者としたら「飛ばしてもいいところとはなんじゃ(怒)」という感じでしょうが、うーんとね。言わせてもらえばね。――この小説、ムダが多いというかブツギリ貼り合わせというか「やりたいことはわかるけど、その手法、もうちっとスマートにできんかい?」という感じで。例えば電波文書とかね。過食症の女の子の独白とか、その他被害者の独白。延々とある。――そおゆうのを書き込んで、小説に深みを出したいというんだろうけど、それだったらもっと他にやり方が。というか、中途半端なんです、ステレオタイプすぎるんです、そんなん読まんでもええわ。という程度の。どうせ書くんやったら、もっと読者の共感得るようにするとかさ~。なんか、突っ走ってて、書きたいことだけ書いて、「だからなんやのん?」と思わされてしまう。つまり「普通小説」としての面白さに欠ける。

んじゃ、「ミステリ」としては出来がいいか、というと……。これもなあ。解決読んで「へ?」という感じで、せっかくの赤い鰊もなんかムダに流してしまってるし、動機付けとかそのへんが粗雑すぎる!犯人の設定で裏打ちしたいところなんだろうけど、そりゃ~、弱いでえ。という感じで。
結論としては、うーん、まあ、暇つぶしにはなるかもしれん、という。それにテーマはめちゃタイムリーなんですよね(書かれたのはもっと前だけど)、なんせ「電波」ですから(爆)。この時期にコレを文庫化する、うーんさすがは商売上手な角川さんやねえ!という感じです。内容・出来はともかく、敏感になってるもんね、世間的に。――ちなみにこの作品は帯に「第1回本格ミステリ大賞受賞作」とあって、「聞いたことあらへん賞やなあ。」と思ったけど、うーん、栄えある第1回対象作品がコレかい。。。と、苦笑いしてしまいました。
今回だいぶ好き勝手書いてしまいましたね。まあでも少なくとも読んで不快ではなかったぞ。「これだけ飛ばしても筋がきっちり解かるのも珍しいなあ!」と思った。