2003/05/19

ボーン・コレクター

ボーン・コレクター〈上〉
ジェフリー ディーヴァー Jeffery Deaver 池田 真紀子
文芸春秋 2003-05


by G-Tools

■ジェフェリー・ディーヴァー
【1日目】
読み始め。探偵役のリンカーン・ライムが四肢麻痺で首から上と左手の薬指しか動かせず、介護人の付添が不可欠だという設定にはびっくり。車椅子探偵ってのならいたけど、はたまたすごい探偵だなあ。あ、探偵じゃなくて正しくは元警部補か……。
【2日目】
(上)読了。(下)読み始め。ぶっ続けに読んでいるわけじゃなく、少しずつ、間に休憩は挟んでますが、面白い。『羊たちの沈黙』と同類なのかなあ、こういうのは。サイコ・ホラーなのかな?ホラーについては全然わからないんですが。とりあえず、文章で読んでいるだけだとまだマシですが、これを映像で見たらすんごい気持ち悪いというか怖いというか、目を逸らしてしまうでしょうなあ。被害者の描写がしつこいというか克明なのだ。レクター博士みたいに美しくない!でも頭の良い犯人だというのは共通してるかなあ?とにかく両方、通常の神経では考えられない。タイトルで想像できるとおり、「骨」に非常な執着を示す犯人なのです。骨フェチ?
探偵役ライムのひねくれた性格設定がとてもいい。サックス巡査の設定も好きだ。その他、警察側の人々のそれぞれの個性が光って、読みながらにやにやしてしまったり。面白いですね。しかしこの犯人は殺すまでに被害者に与える精神的恐怖がむちゃくちゃ強いというか、こんな死に方は絶対イヤだ。「死んだ方がまし」という殺し方なんである。まったくもう!
【3日目】
読了。この小説は、犯人の視点の章と、警察側視点の章がほぼ交互に出てくるという形式で、その犯行の奇特さ、警察とのカーチェイス的なスリリングな「頭脳上の追いかけっこ」、そしてライムの境遇、という3つの大きな特徴だけで充分ハラハラどきどき楽しめたんですが、どっこいそれだけじゃあない、これは「ミステリー=謎解き」でもある、という愉しみを最後の方でしっかり思い知らせてくださいまして、「おおっ」という感じでした。詳しくはもちろん、ネタばれになるので控えますが。いやあ、面白かった!
この小説のもうひとつの特徴として、現代の(といっても原作が書かれた時点からいうと今はもっと進歩しているのでしょうが)あらゆる精密機器を駆使した警察の捜査の手法がかなり詳しく、細かく書いてあることでしょうか。あらゆることが、コンピュータネットの普及によって迅速かつ有効になっているというかんじで、頼もしい。頼もしい機械といえば、ライムを助ける医療機器?の数々も、まさに最先端の機器なんでしょう。そこに介護人トムとライムの丁丁発止のやりとりが描かれるわけですから、はい。ちなみにこれらの登場人物が活躍するシリーズは、すでに本国では第5作目まで刊行済みだという。