2003/05/11

ちくま文庫版『芥川龍之介全集』全8巻 読書日記

芥川龍之介全集〈1〉 (ちくま文庫)
2003年4月9日(水)
■芥川龍之介
芥川をちゃんとしっかり読んでおきたい、というかこの作家そのもの、人間についてもっと知りたい、というのをこのあいだ北村薫の『六の宮の姫君』を再読して以来考えていたんですが、それをちゃんと実行するために昨日、ジュンク難波店でいろいろまとめ買いしてまいりました。(一番高いところの本をハシゴで取って下さった店員さん、どうもありがとうございました、スカートだったもんで流石に自分ではできませんでした(^^;)。けっこう資本はかかりましたが、無駄にはしないぞ。
というわけで、まずは全作品網羅を目指しまして。今まで新潮・角川で齧っていたというレベルだったので。ちくま文庫『芥川龍之介全集1』から読み始めました。まだ1/3くらいです。短篇ばかり。知らないハナシが結構あるもんだなあ。。。

2003年4月10日(木)
引き続きちくまの『龍之介全集1』読書中。すんごく救いのないハナシがありますね……。どんな状況でこれ書いたのかしら。そういうのも知りたいなあ。。。

芥川龍之介全集〈2〉 (ちくま文庫)
2003年4月11日(金)
『全集Ⅰ』読了、ひき続いてちくま文庫『芥川龍之介全集2』読み始め。なかなか面白いです。なお、これらの巻末解説は収録作品解説ではなく、主に芥川の全般論になっている模様です。

2003年4月12日(土)
『全集2』読書中。あと評論を少し読んだが難しくて飲み込めない(^^;。こちらの下地ができていないってのもあるんだろうけど。。。そんなこんなで年表写す作業して、作品リストを追加記入していく地道な作業をしています。まだ途中。

2003年4月13日(日)
『全集2』から数編。

2003年4月14日(月)
カバンに芥川さんを入れるのを忘れてしまった。

芥川龍之介全集〈3〉 (ちくま文庫)
2003年4月15日(火)
重いので単行本はひとまず通勤には持っていかないことにして。『龍之介全集3』を持っていってそれから数篇。家でお風呂の中で『全集2』の残りを少し読む。芥川さんには王朝モノと現代モノがあるけど、後者の方が断然読みやすくて面白いように思う。王朝モノは寓意が勝り過ぎているというか……。それにしても完結していないハナシがいくつもあるなあ。

2003年4月16日(水)
『全集』2(家のお風呂で)と3(通勤電車で)からそれぞれ少しずつ。

2003年4月17日(木)
『龍之介全集』2と3それぞれ読了。同全集4に取り掛かる。

芥川龍之介全集〈4〉 (ちくま文庫)
2003年4月18日(金)
『全集4』読書中。
ようやく「小説そのもの」を楽しめるようになってきました。私が芥川さんの文体に慣れてきたのか、芥川さんの作家としての成熟なのか。たぶん両方なんでしょう。
この巻に収録されているのは氏が28~29歳あたりに書いた作品です。つまり今の私とほぼ同じ。年表で確認して、「おおー」と心の中で感嘆。
それにしても、一人称が同じパラグラフの中であちこち飛ぶっての、オッケーなんでしょうか。「妖婆」とかすごく気になる。なんと読み返したら「蜜柑」にもそれがあるんですね。現代文学でそれは、有り得ない(たぶん)ですよね?章ごとに変わる、ってのならいくらでもありますけど。段落も分かれずにそれは、ちょっと戸惑う。え?誰の視点なの?って。でも同時代の漱石とか百閒読んでてそれって多分なかったと思うんですけどね。これも芥川流なのかしらん。

芥川龍之介全集〈5〉 (ちくま文庫)
2003年4月19日(土)
『全集4と5』から少しずつ。

2003年4月21日(月)
全集5から数篇。

2003年4月22日(火)
全集5読了。

芥川龍之介全集〈6〉 (ちくま文庫)
2003年4月23日(水)
『龍之介全集6』から数篇。
ちなみにこの全集は全8巻で、小説はこの巻でおしまいです。後はエッセイとか評論とか発句とか。。。どうも私は芥川さんの同時代物(あるいは私小説的な子供の頃の話)が好きで、次に王朝物、キリシタンものは苦手、漢文調のものも苦手、という傾向があるようです。
後ろふたつはとりあえず読みにくいうえにそんなにストーリーとしても興味が沸かない。カタカナ語がひらがなで傍線引きで書いてあるのとか、読みにくいです。あと、このちくまの全集は語の注釈がけっこう多くて、それは同じページにあるのでついつい読んでしまい、進行が遅れる、というのもあります。新潮は巻末なんで面倒なんで、無視して読んだりもするんですけど。まあでも岩波みたいに注が少ないよりは、親切だし便利かなあ。とりあえず、わりと展開を楽しみに読んでいってすごい中途半端なところで(未完)とかあると、ガクッとなりますね。
芥川文学って私の好みでも「好き嫌い」というか「出来不出来」(うわ、天下の文豪つかまえて不出来だって(^^;)、があるなあ、と思っていたんですが、どうも同時代の作家の評価なども同様だったような。まして現代の作家からは意外と評価が低いらしく。ふーん。

芥川龍之介全集〈7〉 (ちくま文庫)
2003年4月24日(木)
『全集6』読了。同全集『7』を少しだけ。評論です。石川啄木とかをバッサリ切り捨てているのには思わず冗談かと思ったけどマジなんでした。マジでくだらんと思ってるんでした。うわあ~、すっげー(^^;。こんなこと書いちゃって、いいのかなあ。実名でさ。短歌の専門誌に載ったんだよねこの評論……。すごいわあ。こんな超然としてる人、現代にいます?匿名で云ってるヒトなら珍しくもないけど。
それにしても芥川さんの小説読んでて何度か思ったんですけど、このひとは太平洋戦争を知らないんですよね。いかに若くして死んじゃったのか、と思います。昭和2年ですもんね……。太宰治についても「いまあの人が生きていたらどういうふうにこれを書いただろう」って考えるんですけど、芥川さんがあの戦争を体験していたら、そして戦後も生きていたなら、どういうふうに感じたんでしょうか。知りたい。生きていて欲しかった。

2003年4月25日(金)
『全集7』から少し。難しい文学論とかがあってよ~わからん(笑)。引き合いに出されてる洋物の作家のこととか、わからんし。わかるところだけ、わかればいいとしよう!

2003年4月27日(日)
全集7から少し。

2003年5月1日(火)
『全集7』、内田百閒『私の「漱石」と「龍之介」』からそぞろ読み。

芥川龍之介  新潮日本文学アルバム〈13〉
2003年5月4日(日)
『新潮日本文学アルバム 芥川龍之介』購入、帰ってから読みました。
今更だけど、二枚目ですねえ、つくづく。そして今まで読んだどれよりも妻以外の女性のことを書いてある本だった。写真載ってるし。そうですよね、そりゃ~、女だって放っておかないでしょうなあ。時代の寵児で、あのハンサムだもん。。。

芥川龍之介全集〈8〉 (ちくま文庫)
2003年5月5日(月)
ここんとこ少しずつ読んでいるのは『芥川龍之介全集8』の日記。注を見ながら読んでいるせいか、牛歩のような読書ペースだ。文庫だけど、寝転がって片手で支えるにはちと重い本でもある。今読んでいるのは「上海日記」だけど、評論とかよりは数段読みやすく、面白い。

2003年5月6日(火)全集8の日記というか中国紀行をずっと読んでいる。

2003年5月7日(水)
全集8の日記というか中国紀行を引き続き。
なんとなくだけど、人間・芥川龍之介というものがこの全集を読んだり年譜を調べたりしているうちに少しだけ見えてきたというか。その輪郭というか雰囲気というかが自分の中で見えたというか、今までの認識よりは訂正できたというか、うん。他人から与えられたラベリングされたイメージしかなかったもの、いまひとつ掴み切れなかったものが少しは手ごたえを感じることができました。うまく云えませんが。。。でも太宰とかのようにのめり込むわけじゃないから、調べ方にも自ずとそれが現れているのが自分でひしひしわかります(^^;。ハマったらもう、こんなもんじゃ物足りなくってどうしようもないんだろうなあ。

2003年5月8日(木)
全集8の日記、講演など。
二宮金次郎子供時代についてのその親への視点はまさに目からウロコ、そしてその通りだー!と思う。
つまり金次郎の立派さばかり取り上げられるが、一方でわが子にそのような境遇しか与えられなかった親というのがいるわけで、まあ何とも不甲斐ないというか、情けないという。芥川としては親を非難せずにはいられない、のだそうだ。人の親として、余計そう思うとか。なるほどねえ。ちなみにこのことは講演以外の文章でも触れていましたので常々思ってらしたことなんでしょうなあ。
それにしてもこの人は体が弱い。そして頭が良い。他人にも厳しいかもしれないが、自分にはもっと厳しいという感じがする。うーむ。

2003年5月9日(金)
『龍之介全集8』ほぼ読了。詩とか短歌などはほぼ飛ばしましたが(^^;。日記が興味深かったなあ。