2003/01/22

道祖土家の猿嫁

道祖土家の猿嫁
坂東 真砂子
講談社 2003-01


by G-Tools

■坂東眞砂子
【1日目】
この人って怖いハナシ書く人ってイメージなんですけど(『死国』とか)。――で、「道祖土家」のオープニングもまるで小野不由美『屍鬼』を彷彿とさせる感じだったもんで。てっきり怖いヤツかと思って読み始めたんですが……どうも、違うようです。まだ半分くらいですが。文庫裏のアラスジ読んだらどうもこれは「壮大な歴史ロマン」だという。そうなのか……。壮大?かどうかは意見の分かれるところでしょうが、まあまだ途中ですもんな。
しかし最初この人の書き方が想像してたよりずっと泥臭いというか汗臭いというか顔をしかめたくなるような「ナマ」な感じなのにびっくりするやら抵抗を覚えるやらだったんですけど…しばらく読み進んでいったらあまり気にせず読めるようになって、ハナシの展開も気になってどんどん読んでいます。
ちなみに「猿嫁」とありますけど、猿が人間のとこに嫁入りするとかそういう伝奇的な話でもありません。単に猿に似ている顔なだけの、ごく普通の人間です(今のところ、ですが)。なんていうか、この間読んだ『夜明け前』を思い出します。舞台はこちらは土佐なんですけど。明治~今昭和ですけど。そういう、長きに渡っての一家の人々の生き様?が書いてあるというのが共通点で。「道祖土家」の方が感情とかも詳しく書いてあるし、断然面白いですけどね(^^;。
【2日目】
最後までこれはホラーではありませんでした。大河ドラマ?女の一生?土佐の地域の暮らしを描いた民俗史という要素もあるかもしれん。終章の手紙のエピソード?はなんで書いてあるのか、わからん。。。希望のため?ムダなようにしか思えないし、現実味も無いし。うーむ。
それといくつか読んでいて「これは後でどういうふうに落とされるのかなあ」と思っていたことが数点、特に触れられることも無く終わってしまったこともやや拍子抜け。――でもよく考えたら、「すべてのことに説明がつく」なんてのは不要なのかもだし。ミステリならともかく……。と、考えて、「ああワタシはミステリの読みグセが付いてしまってるんだなあ」と苦笑い。とりあえず、中盤が面白かったです。