2002/09/06

ジャックと離婚

ジャックと離婚
コリン ベイトマン Colin Bateman 金原 瑞人 橋本 知香
東京創元社 2002-07


by G-Tools

■コリン・ベイトマン
創元コンテンポラリという、東京創元社の新しい文庫シリーズができたみたいである。どういう基準かわからなかったのでネットで調べた。分ける意味があるのかなあ~……。
http://www.tsogen.co.jp/library/suisen_0205.html#001
出たのは先々月くらいだったと思うのだけど、タイトルといいどぎついカバー・デザインといい、私の趣味ではなかったのだが、今月の「本の雑誌」書評で取り上げられていたし、気になるので手に取ってみた。

「ジャックと離婚」というけれど、これは離婚問題の小説ではありません。というかジャックと云う人物すら登場しない。謎のダイイング・メッセージなのだ。
主人公は飲んだくれ(ってあんまり小説上そういう描写はなかったですけど)の新聞コラムニスト。彼がひょんなことから災難というか事件と云うかをひっかぶる羽目になり、警察やいろんな組織から命を狙われる……という展開なのだが、これが非常にテンポよく書かれていて、おもしろいのだ。
最初は小さな事件と思っていたのがどんどんスケールが大きくなる。しかし主人公のキャラクターが独特でどこかユーモラスなので、なんか安心して読めるというか。
舞台はアイルランド。プロテスタントとカトリックそれぞれの組織の対立やテロなどの問題も絡んでくる。
秋の夜長に、ちょっと粋なミステリでも軽く読みたいな、という場合にオススメの1作かもしれない。なお、この主人公でシリーズになっているそうだ。次回作翻訳が楽しみ。