2002/04/03

私が彼を殺した

私が彼を殺した
東野 圭吾
講談社 2002-03


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■東野圭吾
東野圭吾の犯人当て小説第2弾。単行本と違って、文庫には袋綴じ解説があって、それを読めば犯人がわかるありがたーいヒントがあるから安心なのです(笑)。ちなみに第1弾は『どちらかが彼女を殺した』。第1弾は2人のうちどちらが犯人か、まで絞ってくれてあるんですけど、第2弾の本書は3人に1人!しかも作品の三人称が章ごとに変わる、というスタイル。これは、難しい。

えーと、この東野圭吾さんの試みは非常にフェアでして。文字通り「ヒントはすべて文中にある」んであります。「地の文に書かれたことに嘘はない」という大前提も守られてますし。……ということで、一応チャレンジで気を付けて読んでは見たんですけど、分かんなかったです(笑)。気になって仕方ないので解説を読みました。んで、もう一度パラパラと読み返したら……「おお!」。ハイ、確かにカギはきちんと書かれています。2箇所。なるほどねー。このカギと消去法を適応すれば、犯人はあのひとしかいないわけで。

そう思って振り返ると、丁寧な伏線がいくつも引かれていることにも気付く。おお、素晴らしい!――ちなみに、あの東野さんですから、犯人当て小説といえども単なるパズラーにならず、登場人物の背景やハナシの展開だけでも充分、楽しめる出来栄えとなっております。