2002/04/17

漱石と倫敦ミイラ殺人事件

漱石と倫敦(ロンドン)ミイラ殺人事件
島田 荘司
集英社 1987-10


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■島田荘司
タイトルが目に飛び込んできた『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』。おお、そーいえばどっかで聞いたことがあったなあ、ホームズパロディに漱石っての。――と思ったらなんと著者はあの島田荘司!これはゲットだぜっ。というわけで読み始めましたら予想外にユーモア満点で面白かった。しかも奇数章は漱石が語り(文体もなんか漱石パスティーシュ)、偶数はホームズパロディそのものの、あの「ワトスンなりきり」文体。お・面白すぎる~!
ホームズのキャラはあの忌々しい『シャーロック・ホームズの素敵な冒険』の設定を踏まえたりしてあるが、全体として愛情が感じられるし、何よりユーモアたっぷりなので気持ちよく笑いながら読める。また、純粋にミステリとしても密室あり、ダイイング・メッセージありと盛りだくさん。「あの島田氏だから、最後の最後で本を投げたくなるとんでもねートリックだったらどうしよう?」と思いつつ読んでいったのだがそれも杞憂で、素晴らしいラストであった。うむ。優れたエンタティメントですな。